2008年02月02日
濡れぎぬ(2)
トイレに入ってみると大きいほうが、幸運にもひとつだけ空いていた。
ラッキークリスマス! N氏は喜び勇んで中に入った。
そしてすぐにドアをしめると、さっさと「お土産」を落とした。
それからトイレットペーパーを手にしようと、横を向いた。
そのときである。トイレットペーパーの右斜め90度、
つまり個室のトイレに入って正面の荷物棚に、
カラフルな箱が置かれているのが目に入った。
なんだろう? 便器にすわった姿勢で180度、
身をよじって見ようとすると、わき腹がひきつった。
「イテテテ……」
慣れない回転運動をして、妙な筋肉を使ったせいだ。
わき腹を抑えながら、今度は無理せずに便器に横座りする。
箱の高さは30センチ以上なので、本体もそのくらいあるのだろう。
箱の表面には写真の印刷がある。
それは、最近、マニアではやりの美少女フィギアであった。
和洋折衷のようなファッションのコスプレものである。
万引きしたのか、それともきちんと買ったのかは知らないが、
ともかく、これをここに持ち込んだ人間は、フィギアの
本体だけ出して、この部屋で眺めていたということである。
N氏はちょっと気分が悪くなった。
そこがトイレの個室であるだけに、若干、変態性を感じないでもない。
すると、そのとき、トイレのドアがノックされた。
あわててノックを返しながら、N氏は思った。
次に入る人から見ると、まるでオレがこれを置いていったように
見えないだろうか。いや、少なくとも、オレならそう考えてしまう。
ここがトイレであるだけに、なおなら偏見の目で見るだろう。
出るに出られなくなってしまった。
N氏はパンツを履きながら、困惑した。
~ To be continued
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
![]()
↑ ↑ ↑ ブログランキングに参加しています。クリックで応援いただけるとありがたいです。
投稿者 Napori Takao : 07:00