2008年01月26日

蒲田のワル(3)

これまでのデータからみると、風呂の椅子を盗んだ
犯人はだいたいすぐ近くにいる。なぜかといえば、彼らは
基本的にめんどうくさがりやなのだ。「椅子をもってくるのも、
移動させるのも面倒くさい」というタイプである。
だから、手近にあるものをかっぱらうのだ。

犯人がお爺さんの場合もある。
彼らの場合、下半身がいうことをきかないらしく、
へそから下にかがんで桶や椅子をとる動作がかなりキツイのだ。
そこで桶も椅子も全部足で蹴りながら、
自分の洗い場へ略奪していくのである。

体が不自由だからといって、無断で
こんな暴挙をおこなうのは許される行為ではないが、
「ワシは老人だ! 体もいうことをきかん!
桶やイスを盗まれたくらいで、ガタガタ言うな!」
と言わんばかりに、彼らはあまりにも堂々としている。

犯人がジジイだからしょうがないか、と盗まれた客は
苦虫をかむわけだが、これが五体満足な体の犯人なら
そんな感情にはとてもなれないものである。たとえ犯人が
「男がケロリン桶だの、イスだのを盗まれたくらいで、
ガタガタ言うな!」と主張しようとも、「いや、待て!」なのだ。
自分の清潔なお尻や体を守るために「ガタガタ言いたい!」のだ。

長く引っ張ってしまったが、そろそろ本題に入ろう。
この日は日曜の12:00でそれほど混雑していなかった。
そして、N氏の横にはパーマのオヤジ。
2つおいてむこうにひとり。
このパーマオヤジは、たしかにさっき入ってきた客だ。
浴槽からなんとなく見ていたが、このオヤジのほかに
あの場所を移動した男はほとんどいないように思える。

年は50代前半、がっちりタイプ。目つきが悪い。
(こいつだ……)
N氏は間違いなく、この男が犯人だと確信した。

                 ~ To be continued
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もうみなさん、知ってるかもしれないけど、ミクシーのマイミクさんから教えていただいた歌をどうぞ。
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投稿者 Napori Takao : 07:00 | コメント (0)

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