2008年01月11日

インド人A君の災難(3)

 カズオとA君を部屋に招き入れたN氏は
 母親のいる台所へ向かった。
「ただいま」
「あ、おかえり。カズオ君はあっちにいるの?」
「うん。それともうひとり……」
「あっちの部屋におつまみの用意は2人分しか出してないよ」

「ああ、それは適当に分けるからいいよ。
 ただ、そのもうひとりってのが……インド人で」
「インド人?!」
「ベジタリアンだってさ。どういうのがいいのかな」
「アタシがわかるわけないでしょ。
 あ、このおでんもあるから持っていって」
「おでん? まあ、ベジタリアンっぽいか」

 N氏は一人前の箸と皿、そしておでんの鍋をかかえて、部屋にもどった。
 部屋に入ると、母があらかじめ用意していたつまみとは、
 「おせち料理」であった。その瞬間、N氏のアタマにある考えがよぎった。
 インド人におせち料理を食わせたら、どんな反応をするのだろう。
 とりあえず、おでんで様子をみてみよう。

「ねえ、A君、おでん食べたことある?」
「ないデス」
「ほら、これ食べて」
 A君はおそるおそる、煮えた大根を半分に切って口に入れた。
 一瞬、動きが止まる。そして、何気なく飲み込んだ。
「……おいしいデス」

 ウソをつけ。顔は笑ってないじゃないか。
 気を使ってるな。フフフ、いつまで気を使えることやら。
 N氏はだんだんSっぽい気分になってきた。

                 ~ To be continued
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投稿者 Napori Takao : 07:00 | コメント (2)

コメント

インド人にはベジタリアンが多いのは常識とされていますが
何でみんなあんなにガタイがいいんでしょうね?

また逆に飽食家も当たり前にいるようです。
言い換えると金持ち。
いつか渋谷の某インド料理屋で隣り合わせたインド系の客は
土俵に上がれるくらいの体格で、3人前くらいの注文をして
けっこう残して店主にはにこやかに現地語で挨拶して帰りました。

頭脳と肉体を兼ね備えた人種。
これから人類を引っ張って行くかもしれません。

投稿者 fuk : 2008年01月11日 12:03

fukさんへ

コメントありがとうございます。
ベジタリアンでもガタイのいい人は
油っこい料理が好きだからですかね~
たしかに彼は頭もいいし、貧しい人へのほどこしなんかは、
あたりまえすぎて、ボランティアなんて感覚もないようでした。
だいぶ反省させられました、25歳の人に。

投稿者 ナポリタカオ : 2008年01月11日 16:02

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