2007年10月15日
第4章 夜明けにつぶやく夢物語 ~休憩室の暗闇
私は戦闘を歩く、坂田の背中を休憩室まで追いかけた。
部屋に入りながらふりかえり、彼は上機嫌で叫んだ。
「5時まで休憩! 5時まで!」
まるで自分が現場監督のようだ。
時計を見ると、3時40分だ。
ようやくゆっくり休める、と思うと身体中から力が抜けた。
あとから古い日雇いたちも全員、この部屋に入ってきた。
どうやら今回は全員でとる休憩のようだ。
『将棋指し』は自分の時計を確認して、目を見開いている。
「え? 5時までって言ってましたよね? 5時?! 1時間20分ある!」
うれしそうに声をあげたが、そんなことを言っていると、
古い日雇いに雑用を言いつけられるかもしれない、
と思ったのか、語尾をひそめてニコッとした。
汗まみれで髭が伸び、憔悴した彼の顔は見ていて
気持ちのいいものではないが、私もこうなのだろう。
坂田がまた目覚まし時計をセットした。
古い日雇いたちが部屋の電気をさっさと消してしまい、
真暗になった部屋に、椅子を横に並べて寝はじめた。
今度はいっせいに休憩をとるので、テーブルに寝られないのだ。
彼らはとてつもない不幸におそわれて、
打ちひしがれているような、悲惨な寝顔をしていた。
ここへ連れてこられるバスのなかでいっしょだった、
田中が隅でタバコを吸っていたので、小声で声をかけた。
「お疲れさまです」
彼も頭をさげた。
「お疲れさまです。ここじゃなんだから、そと出ませんか?」
「ええ」
彼は私と話したいことがあるのだ。私も同じ気分だった。
日雇い1日目03:30-03:45 ~ To be continued
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