2007年09月26日
巨大倉庫
やがて運転手がもどってきて、私がもっている弁当を見て言った。
「あ、買っちゃったんですか」
彼の両腕には、どこかべつの店で買ってきたらしい、
10人分くらいの弁当が握られていた。一瞬、ここにいる
日雇いの男たちに支給するのかと思ったが、そうではなかった。
そのまま車はまた本社に向かうと、制服を着た男がビルの下で
待っていた。「お疲れさまっす!」と体育会調の挨拶をした。
面接の男をひとりだけ降ろし、さっさと向かうのかと思うと、
弁当を相手に渡しながら、運転手はまだ話をしている。
「で、面接の人は?」
「もういっちゃっいましたよ」
「なんだよ、行き違いかよ! 俺来るまで待ってて、って言ったじゃん」
「でも本人がもう待てないって」
だれをどの順番で待っているのか知らないが、私はいらいらしてきた。
もう時間がないというのに、はやく現場に連れていかないのか。
わずか1時間たらずで、いかに統制のとれていない会社かがわかった。
長話がおわって車が出発すると、あっけなく5分ほどで着いた。
こんなことなら、面接のあと、ひとりで出かけたほうがよかった。
車で5分なら歩いてもたいした距離ではない。
車で連れて行くのにこだわるのは、面接後に日雇いをする人間の
気持ちが変わり、仕事から逃げてしまうのを恐れているようにも感じた。
車に「軟禁」状態なら、逃げられない。
初めて見るA運送の巨大な配送センターは、ものものしい
兵器格納庫のように感じた。荷物が運ばれてくる作業場は
1メートル少しほど高くなっており、トラックの荷台をあげた
状態で、すんなり荷物の出し入れができるようになっている。
何台ものトラックがすでに構内に尻をむけていた。
荷物をおろしたあとのようだった。
日雇い1日目17:45-17:55 ~ To be continued
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投稿者 Napori Takao : 07:00