2006年08月09日

妄想事件(2)

この話は前作(1)から続いています。
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 N氏は悠然とつぶやいた。
N氏「お前らは気がつかなかったかもしれないけど、
 彼女はコンサートの間、何度もオレを見てたぜ
A、B、C「なんだって?」
 A、B、Cの目がギラリとN氏に注がれた。

 Aが口から泡を飛ばして主張する。
A「なに言ってんだよ、見られてたのはオレだよ!
 目線の方向からいって、Nのほうじゃないよ」
B「ちがうよ、見てたのは、オレのほうだ。 彼女はオレを中心に、
 二階を見たり、手を振ったりしてたんだよ!」

 ここでムキになるN氏。
N氏「ちょっと待てよ。彼女が手を振ったときは、あの直前に、
 オレが手を振ったのを受けて、オレのためだけに振り返してくれたんだよ。
 お前、なに勘違いしてるんだよ!」
B「そんなこと絶対ない! お前こそおかしいぞ!
 オレは最初からずっと手を振ってたんだ!」
N氏「オレだって最初からだ!」
A・C「オレだって!」
N氏「いや、お前らとは違う! オレの場合は、
  彼女が出てきたときからずっと目があいっぱなしなんだよ!」
一同「オレだってそうだ!」

 いつしか、N氏は3人を敵にまわしていた。
N氏「あのな、オレは全身で自分の存在をアピールし続けたんだよ。
 だから、オレだけに『ありがとう』って、返してくれたんだよ!」
一同「ちがう、オレだってそうだ!」
N氏「わかってないな、森高はそういうなんだよ」
B「近所のみたいに、言うな!」
A「慣れ慣れしいにもほどがあるぞ!」
C「そうだ!」
N氏「うるせー! とにかく、今夜彼女の心に残ったのは、
 オレひとりだって言ってんだよ!

A「いや、絶対オレだ!」
B「違う、絶対オレだ!」
C「オレに決まってる!」
 醜い妄想の争いは、深夜まで続くのであった。

                         The End
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投稿者 Napori Takao : 10:22 | コメント (2) | トラックバック (0)

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コメント

こんばんは。
妄想の争いは深夜まで・・・
おつかれさまでございます☆

そもそも、舞台で照明があたっていると、
まぶしくて客席は見えないものでございます☆

投稿者 ひまわり : 2006年08月09日 22:42

ひまわりさんへ


えっ、そうなんですか?
ボクは昔、サックスを吹いていて舞台に立ちましたが、
客席の顔が見えましたよ。
あ、照明小さかったし、数少なかったし……

投稿者 ナポリタカオ : 2006年08月10日 10:14

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