2006年08月03日
お祭りのヒヨコの運命(2)
この話は前作(1)から続いています。
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ある日、兄弟が学校から帰ると、庭に羽毛が散乱していた。
イヤな予感がして、彼らは母にたずねた。
すると、母は残念そうにつぶやいた。
「野犬にやられちゃったのよ」
「やられちゃったって……」
「噛みつかれて、殺されちゃったの」
弟は泣きべそをかいて、母に聞いた。
「で、どこへいったの? 鶏は?」
「うん……見ないほうがいいと思って、片付けちゃったよ」
確かに見ないほうがよかったと、兄弟は思った。
しかし、息絶えた2羽にお墓を作ってやれないという、無念さは残った。
翌日の夕方、学校から自宅に帰ってきた兄弟は、
「お帰り。早かったね」
と出迎えた母の呼びかけに「ただいま」と答えながら、
いつもとちがって家が静かなのを感じていた。
そうか、鶏がいなくなってしまったんだ。
そこへ、近所の××家のおばあさんが顔を出して、
元気に声をかけてきた。
「ふたりともお帰り! あ、××子さん、昨日鶏ありがとう!」
えっ?
兄弟は母の顔を見た。困惑していた。
さらに、おばあさんは続けた。
「鍋にしたら、おいしかったよー!」
えっ?!
呆然として自分を見る息子たちに、母は気まずそうに言った。
「あのね、昨日、死んだ鶏をどうしようかと思って、おばさんに相談したら、
『処分なんてもったいない、ウチにちょうだい。食べるから』
って言うのよ。それであげちゃった……」
片付けられたのは、××家の家族の胃袋の中であった。
よく考えてみれば、立場が違えば肉は肉なのだ。
おかしいことではない。
少々、犬の歯型がついていたとしても。
The End
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投稿者 Napori Takao : 07:05 | コメント (4) | トラックバック (0)
コメント
ナポリタカオ様
お久しぶりです。
僕もこどものころヒヨコを鶏にしたことがありますよ!
ごはんの残りものをエサに、元気な雄鶏に育ちましたよ。
ただ、ある日ちらし寿司の残り物をあげたら、酢飯にあっ立ったのか死んじゃったんですけどね。
投稿者 マチダのまっく : 2006年08月03日 20:54
私もピンクとブルーのひよこをお祭りで買った覚えがあります。絶対に大きくならないひよこだから・・・と、おじさん。でも、まもなくそのうちの一羽は確か鶏になって近くの小学校に上げたような気がします。
投稿者 MAIA : 2006年08月03日 22:39
こんばんは。
鶏も飼っていたら情が移ってかわいいですものね~。
いなくなったらショックでしょう☆
投稿者 ひまわり : 2006年08月03日 23:42
マチダのまっくさん、 MAIAさん、ひまわりさん
コメントありがとうございます。
それぞれヒヨコの思い出、あるんですね。
でもマンション住まいでは、飼えませんね。
そのうち、動物がたくさん飼える、
広いスペースの億ションが出たりして。
それなら動物園つくれ! って感じですか。
投稿者 ナポリタカオ : 2006年08月04日 10:41
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